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銀座奥野ビル306号室プロジェクト日誌

銀座奥野ビル306号室プロジェクト

小さな看板(田島)

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銀座奥野ビル306号室プロジェクトのサイトは、こんな文から始まります。

『奥野ビル3階の薄暗い廊下には、「スダ美容室」という小さな看板が 掲げられていました。 しゃれたデザインで、往時の雰囲気を それとなく伝えるものでした。しかし、少なくともここ十年ほどは、 周囲を見渡しても美容室らしきものは 見あたりません。たぶんこのフロアのどこかで開業していた美容室が店を閉め、 看板だけが残されたのでしょう。 しかしそうした経緯はさておき、 実体としては存在しない美容室の、雰囲気だけをしっかりと伝えるこの看板 それ自体は、なんともなぞめいていて 大変印象に残るものでした。』

プロジェクトを始めた当初、306号室について、幾つかの謎があり、その1つが「スダ美容室」の看板の行方でした。

看板はどこへ行ったのでしょう?

答えは角館です。

 秋田県仙北市角館は、スダ美容室を営んでいた女性の生まれ故郷です。昭和7年奥野ビルが「銀座アパート」として建てられて間もなく、彼女はそこに美容室を開業しました。そして昭和60年代に廃業。その後は2008年100歳で亡くなられるまで、その部屋で暮らしていました。昭和から平成へ306号室と共に時代を見続けた彼女の目線の先に、どんなものがあったのかを探るべく、去年の夏、親戚の方へのインタビューと墓前へのご挨拶を兼ね、角館を訪れました。

角館2


 まず墓前にプロジェクト開始の報告をし、ご親戚(甥にあたる方とその奥様)のお宅にお邪魔しました。部屋に案内され、一番最初めに気がついたのは、あの看板が床の間に飾ってある!という事でした。「おぉ、ここにあったのか!」という驚きと、彼女の遺品として大切にされていたことに何だか、ほっとしました。

角館1


インタビューでは、古い写真や証書類、美容室の案内状などの資料と共に興味深いお話を聞くことができ、中には、当初あった他の謎を解くヒントと新たな謎を生む種もありました。(それぞれの謎については、別の記事に書こうと思っています) 
ともあれ、角館は、看板と(感動の)再会をしたり、新たな発見があったり、謎が生まれたりと、306号室プロジェクトにとって大変充実た訪問となりました。


ちなみにその看板があった場所が今どうなっているのかと言うと、原寸大にプリントされた看板の写真が下がっています。写真は、加藤恵美子さんが、以前奥野ビルのを撮影した時偶然撮っていた1枚です。

看板写真


今はない看板が、写真としてその場所にあるという事が、なんだか象徴的で、私はとても気に入っているので、もし306号室の前を通りがかることがあったら、廊下の壁も気にして見てほしいです。

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